NSDL（NES Sound Driver Library）

アドレス空間について

n16xのアドレス表を以下に示します。
n16x音色波形定義ブロックで定義した音色波形は、 @Nコマンド、@NLコマンドで任意のアドレスに転送して用います。

$00〜$3Fの64byte（128サンプル分）の領域は、常に音色波形テーブルとして使用する事ができます。
$40〜$77の56byte（112サンプル分）の領域は、ch2〜ch8の制御レジスタの領域と共用であり、 有効チャンネル数に応じて、音色波形テーブルとして使うことができます。
例えば、有効チャンネル数が3の場合はch1〜ch3がチャンネル制御レジスタとして用いられ、 ch4〜ch8の領域（アドレス$40〜$67）の40Byte（80サンプル分）は音色波形テーブルの領域として使用可能です。

サンプルの量子化は4bit（0〜15の範囲）であり、1byteの領域に2サンプルをリトルエンディアンで格納します。

音色設定方法

n16xの音色関連のコマンドは、以下のコマンドがあります。
これらのコマンドにて音色を設定して、始めてその音色を奏でることができます（ロードと選択の順は問いません）。
何れのコマンドにおいても、上述のアドレス表が大きく関係します。

波形テーブルのロード

音色波形を、n16xに転送（ロード）するコマンドです。

@NLa,n

… a÷２のアドレス（要素数単位指定）を先頭に、N163(n){}ブロックで定義した音色波形をロードします。

@Na,n

… a×２のアドレス（レジスタ単位指定）を先頭に、N163(n){}ブロックで定義した音色波形をロードします。

波形テーブル・サンプル長の選択

ロードされている音色波形を選択するコマンドです。

@NSa(,s)

… トラックに適用する音色波形データのある先頭アドレスをa÷２に設定し、
同時に、トラックに適用する音色のサンプル長を、sサンプルに設定します。

@a

… トラックに適用する音色波形データのある先頭アドレスをa×２に設定します。

ss

… トラックに適用する音色のサンプル長を、（64−s）×４サンプルに設定します。

音程の変動量について

n16xは、設定された有効チャンネル数及びサンプル長により、発音される音程が変動します。
有効チャンネル数とサンプル長による、音程の変動量を以下表に示します。
数値は、半音単位です。100倍すればcent単位になります。

音程が変動しない（変動量が０）設定値は以下の通りです。

• 有効チャンネル数＝８、サンプル長＝８（ 4 byte）
• 有効チャンネル数＝４、サンプル長＝16（ 8 byte）
• 有効チャンネル数＝２、サンプル長＝32（16 byte）
• 有効チャンネル数＝１、サンプル長＝64（32 byte）

n16xが発音可能な音程（実音）は o8a から、以下表の変動量を加算した値です。
（MMLの指定上で、音階、移調、ディチューン、エンベロープの分を含めて、o8aまでです）。
例えば、使用チャンネル数が８、サンプル長が128（64byte）の場合は、-48半音、つまり4オクターブ下のo4aまでとなります。

注意（Notes）

一部のNSFプレイヤーは、32サンプルを超えるサンプル長に対応していません。
以下、2014年 1月 3日時点での対応状況です。

32サンプルを超えるサンプル長対応プレイヤ

• TNS-HFC3
• TNS-HFC4
• NSFPlay
• NEZPlug
• VirtuaNSF　（Version 1.0.3.2〜）
• hoot　（2013/06/02版〜）

32サンプルを超えるサンプル長非対応プレイヤ

• VirtuaNES
• G-NSF
• Nintendulater
• Nestopia
• FCEUX